発表会を終えて
今月初めに行われた発表会についてです。コロナ下の中、万全の対策で無事終了する事が出来ました。
私の生徒達も、マスクを手首にぶら下げたまま演奏するというハプニングもありつつ(笑)みんな無事自分の力を発揮できたのでは無いかと思います。
色々な生徒の演奏を見ていて、やはりピアノは自分との戦いだなと改めて感じました。
どんなに練習していても、本番の雰囲気に飲まれたり、緊張したりすると、体も心もいつものようにとはいきません。本番で100%の力を出す。それ以上の物を出すというのは、本当に難しいです。
大学生の時の私はいつも全力投球でしたが、先生から本番は8割程度の気持ちで挑むのが理想だという話を聞いたのが印象に残っています。
自分の実力に驕るということではありません。心と体のバランス、インスピレーション、自分自身に客観的になるという点で、それは確かに理想的だと思います。
ミスタッチが一つも無い演奏が良い。最後まで止まらない演奏が良い。勿論ミスはない事に越した事はありませんが、本当の音楽はそこにはありません。
生の演奏で人の心に響くのは、ミスの有無よりも、演奏者の情熱や気迫、心のこもった演奏であるか、表情の豊かさ、音色…などなど。そういったものではないでしょうか?
勿論、ステージに立つ度にミスしないかどうか不安になるのは、私もそうですが…。
緊張して心が小さくなり、心のこもってない演奏になるより、ミスをしてでも恐る事なく、自分に挑戦した演奏の方が価値があるのではないかと思います。まだ小さい年齢であるほど、自分に沢山挑戦して、将来を広げていくチャンスがあるように思います。
今回の発表会を通して、そのような事を感じました。私も演奏・指導共々、精進していきます。
0コメント