リサイタルを終えて🎹

12月19日(土)、北濱佑麻ピアノリサイタルを無事開催する事が出来ました。
コロナ禍でこの一年、気持ちが暗くなったり無気力になったり、ストレスで一杯になる事もありましたが、その中でもレッスンで生徒と交流したり、音楽仲間達の活動に刺激を受けたりする中で、私も自分が立てた目標に向かってしっかり頑張ろうと、今一度気合いを入れてリサイタルまで突き進むことが出来ました。
当日の客入りを心配していましたが、思っていた以上の沢山の方々にお越し頂けて、もしかしたら自分で主催した演奏会の中で一番多くの方々に演奏を聴いて頂けたのではないかという程でした。本当に嬉しかったです!いつもあたたかく見守ってくださり、応援してくださる方々に改めて御礼申し上げます。

ピアニストを務めている合唱団の方々からいただいた、素敵なポインセチア


モーツァルト、リスト、ポンセは新曲でした。特にモーツァルトもリストも今まで人前で演奏してこなかった作曲家なのでとても不安でしたが、苦手意識のあるものに挑戦したことで今まで気付かなかった発見があり、取り組んで本当に良かったと思っています。
和声進行に伴う音色の変化(和声感)についてはいつも課題だと思っていて、勿論分析をしてイメージを頭の中に作りながら練習しているのですが、結局いつもど直球に一音一音に固執してしまい、フレーズが細切れになってしまいがちでした。フレーズの焦点がどこにあるのか。どこに向かって、どのように変化しながらエネルギーが流れていくのか。文章だとしたら、どんな言葉が当てはまり、そこにどんな感情が込められているのか。生徒ともお話するし、自分でもよく考えていたつもりだったけど…。頭の中で考えるだけじゃなくて、実際に音が変化してないと全く意味がない。変化させるには、必ず何らかのアクションを起こさないといけない。(同じような動き、タッチでは何も変わらない。)ただ思ってるだけじゃダメなんだと、改めて体で理解する事ができたように思います。

シマノフスキ 12のエチュードに関しては、10月に行われたジャパンの日 PTNAピアノ曲辞典オーディションで7番までを演奏しました。
入選し演奏のリンクを載せて頂いたのですが、楽しみにしていた審査員の方2名からの講評がなかなか届かず、一人練習する事数ヶ月…。リサイタルの2日前に講評が届きました!良かった〜笑 
そこに書いてくださったアドバイスがとてもとても自分にとって目から鱗で、今まで演奏中にストレスを抱えていた原因がわかり、このオーディションを受けて本当に良かったと思いました。

演奏中、大きな音楽の流れよりも1音1音へ集中してしまう事が多々あり、段々その状態で全ての音を常に把握しながら演奏していないと、不安になってしまう状態が大学生になった頃から続いていました。
今までその状態で演奏し続けて、大きなミスをしたり止まったりという失敗が起きなかったからこそ、どんどん自分で自分を不自由な状態に追い込んでいたのですが…。
いただいたアドバイスの中に、「少ししがみついてしまい、1点を見つめたところから視点がずっと離れないようなイメージがある。客観的に音をイメージし、音楽との距離感を大切にして音を聴くと良い」とあり、「そうか、離れて良いんだ。」と。当たり前の事になんで今まで気付かなかったんだろう!自分でも笑ってしまいました。急に松葉杖が無くてもスラスラ歩けるようになったような、そんな不思議な気持ちになりました。

本番では体がピアノに近づき過ぎないよう椅子との距離を最初にしっかり決めておき、脱力が出来て腕が自由に動かせる位置をリハーサルで確認しておきました。そして、常に今の1点を見つめるのではなく、その先々を頭の中でイメージしながら心の中で歌い、様々な視点で音を聴き、不安になってもしがみつかず、自分を信じて流れに乗る。そう意識して、本番ではいつもより心も体も自由に、音楽に乗って、楽しんで演奏する事ができました。
この経験と気付きが自分にとって一番価値のある物で、リサイタルをして良かったと心から思えた理由の一つです。

とはいえ、モーツァルトの1楽章は自分でも気付かず緊張していたようで、体が少し硬くて細かい音符がぎこちなくなってしまったのですが。これからも挑戦を続けることで、少しずつ色んなことを克服出来る様になりたいなと思いました。

早いですがまた来年もやってみようかな?という気持ちになり、コロナの延期公演のせいか来年もホールの空きがほとんどなく、今のうちにホールを仮押さえしてしまいました。
来年は11/20にリサイタルをしようかなと考えています。本当はお昼にやりたかったけれど、また19時からになりそうです。
来年は私の一番好きなヒナステラのピアノソナタを登場させたいなと思っています。
今年よりもより良い演奏が出来るように、これからも頑張ります🎹

夜遅い時間でしたが、小さい生徒も3人聴きに来てくれました。終演後に会えた生徒は、お家に帰ってから突然ピアノの練習を始めたんだとか。
リサイタルを聴きたいからと兄弟のお世話をお父さんに自分からお願いして来てくれた子もいて、それを聞いてちょっと泣きそうになりました🥲
指導の方も、これからもっともっと頑張りたいです。

北濱佑麻ピアノ教室

このサイトでは私北濱佑麻の演奏活動についてや、レッスンの情報を載せています。札幌市清田区ピアノ教室、大谷地、南郷18丁目、北野ピアノ教室

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